寝かしつけ中、ついスマホを見ていた夜。気づけば娘がモゾモゾ動き、寝付きが悪くなっていました。原因は「ブルーライト」だけではなく、親の習慣そのものにありました。今回は、僕が“スマホを手放せた3つの仕組み”を紹介します。
寝かしつけ中の「スマホ習慣」が、気づかぬうちに子どもの眠りを妨げていた
寝かしつけの最中、娘の寝息が安定したと思い、ついスマホを開きました。SNSを眺めていると、娘がモゾモゾと動き、再び目を開けてしまいました。そのとき気づいたのは、光ではなく僕の「気配」が変わったこと。
トントンのリズムが止まり、娘は“安心の合図”を失っていたのです。
「ブルーライトが原因か?」と思い、ナイトモードを試しました。しかし調べていくうちに、光以上に“親の行動変化”が影響していることが分かりました。
親がスマホに集中する時間、子どもは「自分が見られていない」と感じ、安心感を失う。つまり問題の本質は光ではなく、親の注意の向け先だったのです。
寝付きが悪化する「3つの仕組み」
寝付きが悪くなる背景には、3つの要因がありました。
① ブルーライトがメラトニンを抑制する
スマホの光は、睡眠ホルモン「メラトニン」を減らします。
特にブルーライトは朝日と同じ波長で、脳に「まだ寝る時間ではない」と錯覚させます。結果、眠気のスイッチが遅れ、寝付きが悪くなるのです。
② 親の視線がスマホに奪われることで安心感が薄れる
寝かしつけは「眠らせる」時間ではなく、「安心を共有する」時間。
親の視線やリズムが途切れると、子どもは“守られている感覚”を失い、眠りのスイッチが入りづらくなります。僕も、スマホを見た瞬間に娘が起きる経験を何度もしました。
③ SNSやニュースが脳を“覚醒モード”にしてしまう
SNS通知やニュースは、脳を情報処理モードにします。
親自身がリラックスできず、呼吸が浅くなる。子どもはそれを敏感に感じ取り、無意識に緊張します。
つまり「寝かしつけ時間が長い」は、親子ともに“休息のスイッチ”が入っていないサインなのです。
スマホをやめたら、寝かしつけが30分→10分に。変化を生んだ3つの工夫
「我慢」ではなく「設計」で変えると、結果が出た。
寝かしつけ時間は30分から10分に短縮し、夜のストレスが激減しました。
① 寝室に「スマホの定位置」を作った
寝室前にスマホ用のトレーを置き、部屋に持ち込まないルールにしました。
「使わない」ではなく「置く場所を決める」だけで、触る衝動が減り、自然と集中が娘に戻りました。意志ではなく環境で制御する。これが最初の一歩です。
② 入眠儀式を“親子共通”にした(絵本→電気→BGM)
「絵本→電気→BGM」の流れを固定。
同じ順番を繰り返すことで、娘は“眠る合図”を自然に覚えました。僕もその流れに乗るため、スマホを開く暇がなくなりました。
儀式化は、睡眠のスイッチを自動で入れる“行動設計”です。
③ 「スマホを見ない仕組み」を“アプリで設計”した
意志よりも仕組みで制御するため、「21時以降は通知オフ」「画面をグレースケール化」する設定を導入しました。
視覚刺激が減り、「見ても楽しくない」状態をつくることで、自然とスマホから距離が取れました。これはマーケターとしての発想でもあります。
“人は見たくなるように設計された画面に勝てない”。ならば、構造で勝つしかないのです。
「我慢」ではなく「設計」で変える。習慣を味方につける考え方
僕は過去にも何度か「寝かしつけ中スマホ禁止」に挑戦しましたが、3日も続きませんでした。
なぜなら、我慢で続けようとしたからです。
マーケターの視点で振り返ると、「意志」より「環境」が行動を決めます。
触らない努力よりも、“触れない仕組み”をつくる方がずっと簡単でした。
寝かしつけも同じで、**「努力でやる」から「設計で変える」**へ切り替えると、一気にラクになります。
照明・音・ルールなど、環境を最適化すれば、子どもも親もスムーズに眠りへ向かう流れができる。
習慣を敵にせず、味方につけることが、長続きするコツです。
寝かしつけを“つらい時間”から“整う時間”に変えよう
- スマホ習慣が“安心リズム”を分断していた
- 問題の本質はブルーライトより「親の注意の向け先」
- 環境設計(定位置・儀式・制限)でスマホとの距離を管理
- 意志ではなく“仕組み”で継続できるようにする
- 寝かしつけは「眠らせる時間」ではなく「整う時間」
寝かしつけを“修行”にせず、“整う儀式”に変える。
親の習慣が変われば、子どもの眠りも驚くほど整います。
今日の夜、まずはスマホを寝室の外に置くところから始めてみませんか。


コメント